新築の場合、家族構成に沿って部屋数や部屋割を考えることができるため「かわいい子ども部屋を用意してあげたい」と考える人もいるのではないでしょうか。しかし、意外と多いのが子ども部屋に関する失敗談です。そこで、子ども部屋の必要性や、どんな間取りや大きさがいいかを解説します。失敗談とともにおしゃれな子ども部屋のアイデアも紹介するので、家づくりの参考にしてみてください。
1.新築するときに子ども部屋は必要?将来の活用方法は?
子ども部屋についての考え方も多様化していて、なかにはあえて子ども部屋を作らないという選択をするご家族もいらっしゃいます。その理由は、お子さんが小さいうちはリビングで勉強をみてあげるため子ども部屋を使う機会が少なく、将来お子さんが巣立ったときには空き部屋になってしまうことが考えられるからです。
一方で、子ども部屋はお子さんの居場所としての役割もあります。幼いうちは常に家族と一緒でも問題ありませんが、思春期になると1人の居場所がほしくなるものです。そのため、家に居場所がないと家の外に居場所を求めてしまう可能性もあります。「思春期には子ども部屋を用意してあげたいけど将来の使い道に困ってしまう」という場合は、子ども部屋として使うだけではなく、夫婦の趣味の部屋など違う用途でも使えるような部屋を用意しておくのもおすすめです。
2.子ども部屋の広さと数の目安について
子ども部屋の平均的な広さは6畳で、家庭によって4〜8畳の間で設計されることが多いです。6畳だとベッドや学習机、タンスを置いても余裕ができるほどの広さになるため、一般的な住宅によく取り入れられています。部屋の数に関しては2部屋設けるケースが多く、1つの大きな部屋を間仕切りを使って2部屋に区切る方法も人気です。
実際に子ども部屋として機能するのは小学校高学年〜高校生ぐらいの約8年間ほどです。そのため、これから50年以上長く住むうちのたった8年のために子ども部屋を作るのはもったいないと思う人もいるかもしれません。建築できる面積には限りがあるので、子ども部屋を作らずにその分リビングや寝室を広くするのも1つの方法です。
3.子ども部屋のレイアウトや間取りの決め方
子ども部屋のレイアウトや間取りを考えるときには、子ども部屋をどう使うか用途について考えることが大切です。よくあるのが、お子さん1人に対して1部屋を用意するケース。そうするとお子さんの人数分の部屋が必要になり、将来お子さんが増えたときに部屋が足りなくなってしまうことも。2部屋に対してお子さんが3人いる場合、どうやって割り当てるか考えなければなりません。
ならば、用途によって部屋割をするというのも1つです。例えば子ども部屋2部屋を、1つの部屋を昼間は遊ぶ部屋として、夜は寝る部屋とします。そして、もう1つの部屋は昼夜問わず勉強部屋として使えば、子どもの人数が増えても安心です。小さいうちは家族みんなで寝たり広々とした空間で遊ばせたいと思うなら、広い1部屋を間仕切りで将来2部屋にわけてもいいでしょう。
4.おしゃれで使い勝手がいい!子ども部屋のアイデア集
お子さんを持つご家庭がどんな子ども部屋を作ったのか、気になりますよね。そこで、子ども部屋の実例をご紹介します。センスが光るコーディネートや使いやすくするための工夫が満載。ぜひ子ども部屋づくりの参考にしてみてください。
4-1.ロフトが私の秘密基地
こちらは石神井ホームギャラリーの子ども部屋です。このお部屋のポイントは、お子さんたちがワクワクするようなロフトを取り入れたこと。普段過ごす場所とは高さも視界も違うので、自分だけの場所という特別感があります。本を読む図書館にしたり、リラックスできるベッドにしたり、兄弟やお友達と内緒話をしたり、と使い方もさまざま。登ったり降りたり、お子さんたちのはしゃぐ声が今にも聞こえてきそうです。お子さんが小さいうちは、安全対策をすることも忘れずに。具体的な方法はハウスメーカーなどプロに相談してみましょう。
4-2.遊び心のあるおしゃれな壁紙やインテリア
こちらはリニューアル前の平沼橋第二ホームギャラリーの子ども部屋。リニューアルしたため見学はできませんが、女の子向けのガーリーなお部屋として好評でした。お子さんが小さいうちは、子ども部屋を使わずにリビングで一緒に過ごすことが多いでしょう。そのため、フリールームのような空間にしておくのも1つです。お子さんが小さいときは子ども部屋として使わなくても、成長したときのためのキッズルームとしてデザインしておけば、親戚のお子さんや友達が遊びにきたときにも、きっと喜ばれます。リビングに集中してしまいがちなベビーグッズのストックや着替えも、この部屋に可愛らしく収納すればスッキリとまとまります。
中学生ぐらいになると可愛らしい部屋よりもちょっと大人っぽい部屋に魅力を感じることも。将来の姿を想像しておしゃれなアクセントクロスを取り入れるのもおすすめです。こちらは新宿ホームギャラリーと浜田山ホームギャラリーの子ども部屋。たった1面が変わるだけで遊び心のある空間へと変わります。いい意味で「子ども部屋」っぽさがなく、家具を変えるだけで大人びた雰囲気になるので、子どもの成長と共に変化する好みに合わせた空間が実現します。
4-3.子どもたちが集う図書館のようなスタディーホール
こちらは3人の男の子がいるご家族の子ども部屋です。その名もスタディーホール。壁一面にびっしりと並べられた本が印象的ですよね。1人ずつに子ども部屋を与えるのではなく、勉強するための部屋として作られました。3人の子どもたちが図書館で集まって勉強することをイメージされたこの部屋。お兄ちゃんが弟に勉強を教えたり、お子さんたちみんなで本を探したり、と和やかな光景が目に浮かびます。
5.こんなはずでは…後悔した子ども部屋の失敗エピソード
新築の際は子ども部屋の間取りもインテリアも自由自在です。好きにデザインできるからこそ、こだわりすぎて失敗したという体験談もあります。そこで、子ども部屋の失敗エピソードをまとめました。
5-1.子ども部屋の大きさが違うので将来揉めそう
新築するときにはまだお子さんが小さい場合も多いですよね。そのため、子ども部屋については当の本人の意見を聞くことができず、夫婦だけで決めてしまうケースがほとんどです。さらに、家を建てた後に家族が増えることも十分に考えられます。
失敗エピソードの中には、寝室以外に広さの違う洋室2部屋(子ども部屋1部屋と客間1部屋)を作ったけれど、お子さんが生まれたことによって客間を子ども部屋にすることになったという話がありました。すると、問題になるのが広さです。幼いうちは気にならないかもしれませんが、成長するとどちらが広い部屋にするか揉める可能性があります。子ども部屋として使う予定の部屋であれば、同じ広さにすることでトラブルを防げるでしょう。
5-2.壁一枚の仕切りなので子ども部屋間の音漏れが気になる
子ども部屋は隣同士に配置する間取りも多いでしょう。そうすると気になるのが音漏れです。壁一枚で仕切られていたり、隙間のある可動式の間仕切りだと、隣の部屋の音が聞こえてしまいます。そのため、お子さんたちから兄弟姉妹の「声がうるさい」と言われてしまうことも。受験勉強をしたり、友達と長電話したりということもきっと増えていきます。お互いのプライバシーに配慮できるように、間取りを工夫することが大切です。クローゼットや本棚を隣接する壁側に設置して音を遮断するのもおすすめです。
5-3.クローゼットや収納が足りなくて物があふれている
実は家族の誰の部屋よりも物が多くなりがちな子ども部屋。小さいうちはおもちゃがたくさんあり、幼稚園や学校では制作物を持ち帰ってきます。部活を始めたらその用品たちに収納スペースを占領されてしまうこともあるでしょう。しかし、子ども部屋にあるクローゼットは着替えを出し入れするための標準的な大きさである場合がほとんどです。すると、クローゼットに入りきらなくなった物が部屋中にあふれてしまいます。そのため、子ども部屋のクローゼットは大きめに設計するのがおすすめです。もしくは、家族の共有クローゼットとしてまとまった収納スペースを作ってもいいでしょう。
6.将来の姿をイメージした子ども部屋づくりを
子どもの成長はあっという間で、その時々に必要な部屋の形が違います。子ども部屋について考えるときには、将来どんな使い方をしたいか、子どもが巣立ったあとにどう使うかを想像して間取りや大きさ、デザインを考えましょう。ご紹介したホームギャラリーを実際に見学いただくことも可能です。無料設計相談も受け付けているので、「子ども部屋のアイデアをもっと知りたい」「どんな子ども部屋にすべきか悩んでいる」ということであれば、三菱地所ホームへお気軽にご相談ください。