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注文住宅 | 2024.12.13

断熱性の高い家を建てるには?メリット・デメリットや注意点を解説

家づくり換気構造断熱

近年では、断熱性の高い家が増えていますが、本当に断熱性は必要なのか、疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。断熱性は見た目にはわかりにくいものの、快適な住宅には欠かせません。

本記事では、高断熱の家とはどのような家なのか、メリット・デメリットや注意点について解説します。

1.高断熱の家とは?

断熱性が高い家とは、室内外への熱移動を防ぎ、暑さや寒さの影響を受けにくい家のことです。グラスウールやセルロースファイバーなどの断熱材を壁の内外に施工し、家の断熱性能を高めます。

ただし、断熱性能にはさまざまなものがあり、それぞれの内容と共に断熱性能を測る基準にはどのようなものがあるかについて紹介します。

1-1 断熱性能を測る2つの指標

断熱性能を測るには、UA値、ηAC値という2つの指標があります。

UA値とは外皮平均熱貫流率を意味し、外皮を伝わってどの程度熱の移動が起きるのかを表した数値のことです。数値が小さいほど内外からの熱が移動しにくく、断熱性能が高いことを示します。UA値が高ければ、室内で使用した冷暖房の空気が外に逃げにくくなり、室温が安定しやすくなります。

ηAC値とは夏の断熱性を考えるのに重要な指標で、平均日射熱取得率のことです。太陽からの日射熱がどの程度室内に入るのかを表した数値のことで、ηAC値が小さいほど遮熱性能が高いことを示します。この数字が低ければ、真夏の晴れた日であっても室温が上がりにくくなり、冷房効率が高まります。

UA値とηAC値は、どちらが欠けても、断熱性に大きな影響を及ぼします。この2つの値から分かりやすく等級分けされたのが次に説明する断熱等級です。

1-2 断熱性能の判断基準となる断熱等級

断熱等級の正式名称は「断熱等性能等級」といい、国土交通省が制定した「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」において設けられた断熱性能の基準です。

断熱等級には1〜7の7段階あり、数字が大きいほど断熱性が高いことを表します。例えば、断熱等級1では特に断熱性能の規制がありませんが、等級4になると、壁・天井・窓・ドアに対して、一定水準以上の断熱性能が求められます。

2025年度以降は全ての新築住宅に対して等級4以上が義務化され、より高い断熱性能が求められるようになりました。2030年には省エネ基準の水準が引き上げられ、断熱等級5が新築住宅の最低等級になる予定です。断熱等級5の住宅には、ZEH基準相当の基準が設けられています。

ZEH住宅とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」を意味し、太陽光などで生み出すエネルギーと、省エネルギー性が高い住宅により、生み出すエネルギーが消費エネルギーを上回る住宅のことです。

ゼロエネルギー住宅(ZEH)について

そのため、今後新築で住宅を建てる際には、どの程度の断熱性能があるのかも重要な要素になるでしょう。

関連記事:住宅の断熱性能は何をチェックするべき? 最新情報や推奨レベルを紹介

2.断熱性の高い家に住むメリット

断熱性が高い家は省エネにつながるだけではなく、さまざまなメリットがあります。ここでは断熱性の高い家で生活するメリットについて解説します。

2-1 光熱費の節約になり夏は涼しく冬は暖かく過ごせる

断熱性が高い家は外気温の影響を受けにくいため、光熱費が節約しやすく、夏も冬も快適に過ごせます。太陽の日差しや気温によって、室内の気温が変化することを防ぎつつ、冷暖房の効率を高められることが特徴です。

空気が外に逃げにくいことから、冷暖房の効きもよいため、真夏や真冬の厳しい気温の中でも、快適な状態を維持できます。

冷暖房効率が高く、温度が安定するため、冷暖房の設定温度も断熱性が低い家と比べると抑えられる点が特徴です。設定温度を抑えられることで、省エネ効果が期待できるため、光熱費の節約につながります。

2-2 ヒートショックのリスクを抑えられる

断熱性が高い家のメリットは、ヒートショックのリスクを抑えられることです。 ヒートショックとは、部屋の移動により、体が温度の急激な変化に晒されることで、血圧が急激に変動する状態のことです。

例えば、暖かいお風呂から寒い脱衣所に移動したり、暖かい寝室から寒いトイレに移動したりした際などに起こる可能性があります。立ちくらみやのぼせるなどの症状の他、脳梗塞や心筋梗塞など非常に危険なトラブルが起きることもあります。

高断熱の家は部屋間の温度差が小さくなり、廊下や洗面など冷暖房がない部屋も温度が安定するため、ヒートショックになるリスクが下がることがメリットです。

2-3 結露による建物の劣化を防げる

高断熱の家は結露が起こりにくくなり、建物が劣化しにくいことがメリットです。結露とは部屋の外と中の温度差によって水滴が窓や壁に付着することで、結露が発生すると窓枠など建材の劣化を招きます。

また、結露による水滴をそのままにすることで、カビが発生しやすくなるため、健康に影響をもたらす可能性があることも問題です。

特に気密性が低い住宅の場合は、壁と断熱材の間に温度差が発生し内部結露が発生することもあります。内部結露の場合、壁内に水分が残り続けることで構造材の劣化を進めてしまうため注意が必要です。

高断熱の家は気密性も高いことが多く、部屋内の温度が安定し、結露が起こりにくくなっています。そのため、建物が劣化しにくく、カビによる健康問題を回避できます。

ただし、高断熱の家だから結露が起きないというわけではありません。十分な換気ができていないと、室内の湿度が高まることで結露が発生することがあります。定期的な換気を心がけることが大切です。

2-4 防音効果がある

高断熱の家は防音効果が期待できることも特徴です。断熱層によって壁が厚くなり、結果として、防音性や遮音性が高まります。

特に断熱材の中でも重量があるセルロースファイバーやインシュレーションボードが、断熱性と防音性の両方を高める断熱材としておすすめです。

赤ちゃんの夜泣きや、ペットの鳴き声で近隣の住宅に迷惑がかからないか懸念している場合には、上記の断熱材を検討してみるのも選択肢となります。

3.断熱性の高い家に住むデメリット

断熱性が高い家は、多くのメリットがありますが、デメリットがないわけではありません。断熱性が高い家に済むデメリットにはどのようなものがあるか、解説します。

3-1 建築費用が高い

断熱性を高めるためには、断熱材や断熱工事が必要です。ハウスメーカーによって費用は変わりますが、より高性能な断熱工事をする際には、追加費用がかかる場合があります。

ただし、断熱性能が高い家は省エネ性能が高く、冷暖房効率が高いため、光熱費を抑えられることがメリットです。そのため、長期的な目線で考えれば、安くなるとも考えられます。

3-2 空気がこもりやすい

高断熱の家は高気密の家が多く、空気がこもりやすいことに注意が必要です。厳密にいえば「高断熱=高気密」ではありませんが、高気密であるほど、家の内外への空気の移動が減り、部屋内の温度が安定しやすくなるため、空気がこもりやすい傾向にあります。

空気がこもることで部屋の空気が淀み、結露やカビが発生することもあるため、定期的な換気が大切です。

また、新築住宅の場合は化学物質が残っていることがあるため、換気をしないままにしておくと、シックハウス症候群になる可能性もあります。

近年の住宅建材はホルムアルデヒドを使った建材は少ないため、これまでの住宅と比較するとシックハウス症候群になるリスクは少なくなっています。しかし、微量ではあってもホルムアルデヒドが含まれた建材を使っているケースはあるため、換気そのものは必要です。

定期的に換気し、家の中の空気を入れ替えておくことで、部屋の空気がきれいな状態になり、健康を害する心配をすることなく生活できるでしょう。

3-3 室内が乾燥しやすい

高気密な家は冬場に乾燥しやすいことにも注意が必要です。外気が入らないため、湿気が入りにくく、冬場は空気を温めることで湿度が下がるため、どうしても乾燥しやすくなります。

加湿器を使う、洗濯物を室内干しするなどの対策で湿度を上げる方法もありますが、湿度を上げると結露が発生しやすくなる点に注意が必要です。

結露が発生しにくいよう、二重サッシやペアガラスの窓を採用するのもおすすめです。窓周りは家の中でも、熱が逃げやすく結露が発生しやすくなっています。

標準でペアガラスが採用されていることもありますが、トリプルガラスなどより断熱性が高い窓を採用し、温度差を減らせるような工夫をすると、結露を抑えやすくなります。

3-4 内部結露が発生する可能性がある

高断熱の家は、内部結露の発生に注意が必要です。内部結露は壁の内部に結露が発生することで、暖かい室内の空気が壁に入り込むことで発生します。内部結露の問題をそのままにしておくと柱や土台が腐るリスクがあり、非常に危険です。

内部結露を防ぐためには、壁の中に温度が低い部分を作らないことと、水蒸気を入れないことがポイントとなります。水蒸気は多くの建材を通り抜けてしまう性質があるため、特にセルロースファイバーのような繊維系の断熱材を使う場合には、水蒸気を通さないよう、防湿剤の施工が欠かせません。

内部結露が原因で、基礎や構造にダメージがあった場合は、「住宅の品質確保促進法」によって10年間の補修義務が定められています。そのため、室内でカビが見られないのにカビの匂いがするなど、内部結露の兆候が見られる場合には、早めに施工会社に相談しましょう。

4.断熱工法の種類は2つ

断熱工法の種類は、断熱材をどこに施工するかで分かれており、内断熱(充填断熱)と外断熱(外張り断熱)の2種類があります。

本来、「外断熱」「内断熱」という言葉は、マンションやビルなどの断熱工法で、住宅では「充填断熱」「外張り断熱」と区別されているものですが、住宅断熱の断熱方法の手法として、通称外断熱と内断熱という言葉が使われています。

4-1 内断熱(充填断熱)

内断熱とは、壁の中に断熱材を詰め込む、吹き付けるなどの方法で、充填する断熱方法です。外壁の内側には、防水透湿シート・通気層・断熱材で構成されており、断熱部分に断熱材を詰め込む、または充填するなどの方法で、断熱材を施工します。

外断熱工法と比べると、工事費用を安くでき、壁の内部に断熱材を施工するため、壁の厚みが出ないことが特徴です。壁が厚くならないため、凹凸が多い間取りにも対応しやすくなっています。

その反面、気密性を高めにくく、施工精度が悪いと内部結露が起きてしまう点に注意が必要です。

4-2 外断熱(外張り断熱)

外断熱工法とは、構造体全てを断熱材で包む断熱方法です。柱の外側壁全体に断熱材を貼り付け、壁内部分は空洞の状態にして施工します。魔法瓶のように、隙間なく断熱材で包むような作りが特徴です。

気密性が高まり、外気を断熱材によって遮断できるため、構造材が湿気に晒される心配はなくなります。

また、ロフトや小屋裏を活用しやすいことも外断熱のメリットです。内断熱の場合は、天井にも断熱材を施工するため、小屋裏部分の活用がしにくくなっていますが、外断熱であれば、屋根の形に沿って断熱材が施工されているため、小屋裏をそのまま活用しやすくなっています。

5. 住宅に使われる断熱材の種類

住宅に使われる断熱材は幾つか種類があり、それぞれに特徴が異なります。ここでは、住宅に使われる断熱材の種類について解説します。

5-1 無機繊維系

無機質系断熱材としてはグラスウールやロックウールが一般的です。グラスウールはガラスを、ロックウールは玄武岩や鉄炉スラグを細かくし、繊維状にした断熱材です。内断熱の工法で使われています。

グラスウールは価格が安く、吸音性能があることが特徴です。ロックウールは防音性が高く、グラスウールよりも断熱性が高くなっています。

ただし、無機質繊維系の断熱材は、どちらも湿気に弱く、防湿材の施工は必須条件です。また、施工精度が十分ではないと、隙間ができてしまい、十分な性能を発揮できないこともあります。

5-2 木質繊維系

木質繊維系の断熱材として代表的なものがセルロースファイバーです。セルロースファイバーは、セルロースファイバーは、新聞やダンボールなどの古紙、おがくずなどの木材が原料にした断熱材です。

ロックウールやグラスウールと比較すると、密度が高く、壁に吹き込んで施工できることから、隙間なく充填できるため、断熱性がより高いことが特徴です。加えて、耐火性、防音性にも優れており、防虫効果があることや、結露に強いことも特徴です。

デメリットは費用が高い点が挙げられます。グラスウールやロックウールは大工が施工できるのに対して、セルロースファイバーは専門業者が施工する必要があります。また、高度な技術や知識が要求され、適切に施工できない業者もいるため、信頼できる業者に依頼することが大切です。

5-3 発泡プラスチック系

発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックの中に独立した無数の細かい気泡にガスを閉じ込めることで、断熱性能を発揮させます。硬質ウレタンフォームやフェノールフォーム、ポリスチレンフォームなどが主な発砲プラスチック系の断熱材です。

硬質ウレタンフォームは、断熱性・耐久性が高いのは魅力だが、費用がやや高くなっています。板状のものや、吹き付けられるものがあります。

フェノールフォームは板状の断熱材で、耐火性が高く、燃えても有害物質が発生しにくく、断熱効果が持続しやすいことが特徴です。反面、施工費用は高めになっています。

ポリエチレンフォームは、耐火性は低いが断熱性・防水性が高いことが特徴です。他の発砲プラスチック系断熱材と比べると柔らかく、柔軟性があるため狭い場所での使用に適しています。

6.床下に断熱材は必要?床断熱と基礎断熱の違い

断熱材は壁周りだけではなく、床下に施工することもあり、断熱方法として、床断熱と基礎断熱という工法に分けられています。 ここでは、床断熱と基礎断熱の違いやそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。

6-1 床断熱と基礎断熱の違い

床断熱と基礎断熱は施工する場所に違いがあります。床断熱は1階床のすぐ下に断熱材を敷き詰める方法です。これに対して、基礎断熱は建物の基礎部分を断熱材で覆う方法です。

床断熱は床下の空気を循環させやすいことが特徴で、基礎断熱は断熱性が高いことが特徴です。そのため、それぞれの特徴を踏まえて断熱方法を決める必要があります。

一般的には、床断熱を採用している地域が多く、寒冷地などで基礎断熱を取り扱っていることが一般的です。ただし、断熱性や気密性を高めるため、寒冷地以外でも基礎断熱の工法が採用されるケースもあります。

6-2 床断熱を取り入れるメリット・デメリット

床断熱を取り入れるメリットは、床面に断熱材を施しているため外気の影響を受けにくいことです。また、多くの住宅で採用されているため安心感もあります。

床断熱は基礎と土台の間にパッキンによる通気層が設けられているため、湿気がこもりにくく、シロアリの発生も抑えられます。シロアリは湿気が多い場所に発生しやすく、通気性が高いほど、シロアリは発生しにくくなります。

デメリットは床下に直接施工するため、床の高さ以上の厚みがある断熱材が施工できないことです。そのため、床の高さが十分ではない場合、床断熱を採用できないことがあります。

6-3 基礎断熱を取り入れるデメリット

基礎断熱は、外気が入りにくくなるため、床下の温度が安定することがメリットです。床断熱と比べると、断熱性と気密性を高められます。

また、床下の温度が安定するため、床下配管の凍結がしにくくなることがメリットです。そのため、寒冷地では、凍結対策として基礎断熱が採用される傾向にあります。

基礎断熱のデメリットは、断熱材と基礎の間に湿気がこもることで、シロアリが発生する可能性があることです。そのため、防蟻薬剤の注入や、シロアリ対策をした断熱材を使用するなど、シロアリ対策が欠かせません。

7.断熱性の高い家を建てるときの注意点

断熱性が高い家は事前に対策をしておかないと後悔することもあります。ここでは、断熱性が高い家を建てる際の注意点について解説します。

7-1 換気対策を行う

気密性と断熱性が高い住宅では、換気対策をして、空気の流れをコントロールすることが必要です。日本では2003年以降に建築された住宅では、24時間換気システムを導入することが義務付けられており、窓を閉めている状態でも換気できる状態になっています。

また、気密性と断熱性が高い住宅は、そうではない住宅よりも換気効率が高いことがメリットです。気密性が低い住宅では、換気扇周りの空気を取り入れ、換気扇から空気を排出するショートサーキットが起こり、部屋全体の空気が入れ替わらなくなります。

24時間換気の効果を最大限発揮させるには、入口である給気口・出口である排気口の双方にファンなどの機械換気装置をつける第1種換気方式がおすすめです。第1種換気方式は、熱交換システムが使用できるため、室内外の温度差を抑えて吸排気を行えます。

関連記事:戸建てに24時間換気は必要?換気しながら快適に暮らす方法とは

7-2 施工実績が豊富なハウスメーカーに依頼する

高断熱の住宅は内部結露の発生を抑えるため、施工実績が豊富なハウスメーカーに依頼することをおすすめします。

高断熱の家は断熱材の隙間が発生すると、内部結露が発生するリスクが高まるためです。内部結露が発生すると、構造材にダメージを与え、住宅の寿命が短くなる原因になります。

そのような事態を回避するため、施工時に隙間を抑えることはもちろん、内部結露が起こりにくい断熱材を使う工夫や、湿気が入っても逃がせる工夫が必要です。施工実績が豊富なハウスメーカーであれば、そのような対策を心得ているため、安心して任せられます。

8.工法以外にも!断熱性を高めて快適に過ごすための方法

断熱性は部屋全体の快適性に影響しますが、その効果を最大限発揮させるための工夫もあります。ここでは、断熱性を高めて快適に過ごすための方法を紹介します。

8-1 全館空調システムを導入する

断熱性が高い家の生活をより快適にする方法として、全館空調システムの導入がおすすめです。

断熱性が高い住宅でも、冷たい空気は下に止まり、暑い空気は上に上がるため、冬場は床が冷たくなります。また、吹き抜けを作る場合は、一部屋あたりの体積が大きくなるため、冷暖房効率がどうしても悪くなります。

また、結露なく清潔な空気を維持するためには、換気性能も求められますが、ただ換気をするだけでは空気が逃げてしまい、冷暖房効率が犠牲になってしまう点が問題です。

三菱地所ホームのエアロテックは1台の室内機で24時間365日、家中すみずみまで換気しながら清潔な空気と快適な温度に整えてくれます。室内の化学物質やほこりは効果的に排出でき、高機能フィルターにより、外部の空気に含まれる花粉やカビは97%除去されたきれいな状態で室内に取り込めます。

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8-2 断熱性能の高い窓やサッシを採用する

断熱性を高めるためには、断熱性能が高い窓やサッシを採用することが効果的です。住まいの中でも、窓からの熱の出入りが大きく、温めた空気の58%はサッシから逃げるといわれており、窓の断熱性を高めることは、部屋全体の断熱性に大きな影響を及ぼします。

例えば、アルミフレームのサッシは熱が伝わりやすいため、樹脂フレームのサッシを採用することで、断熱性を高めることが可能です。また、ガラスも単板ガラスよりは複層ガラスやペアガラスなど、複数枚のガラスが入ったものを選ぶことで、窓から熱が逃げることを防げます。

特にアルミサッシや単板ガラスの窓を使っている場合、冬場にコールドドラフト現象が起きることで、足元だけではなく、部屋全体の温度が下がる要因になります。

住宅の断熱性にこだわるのであれば、窓のグレードについても確認しておき、開口が大きい窓についてはペアガラスからトリプルガラスに変えるなどの方法も選択肢です。

また、サッシを二重サッシにすることも断熱対策として高い効果が期待できます。開閉する際には、2回窓を動かす必要がありますが、断熱性を重視する場合には、おすすめの方法です。

9.高断熱の家と換気はセットで!全館空調システムで快適な暮らしを手に入れよう

(平沼橋ホームギャラリー)

高断熱の家は、今後住宅の標準として扱われるようになり、重要性がますます高まっています。断熱性が高い家であれば、部屋の気温が安定し、冷暖房効率も高まるため、省エネルギー住宅を考えるうえでは欠かせない考え方です。

ただし、高断熱の家で快適に過ごすためには、断熱だけではなく、十分な換気が重要です。三菱地所ホームのエアロテックは、快適な空気と温度を維持しながら換気もしっかりと行ってくれます。

三菱地所ホームのモデルハウスではエアロテックを採用しており、部屋全体が安定し、快適な温度と空気になっていることを体験できます。断熱性や家全体の快適さを重視する方は、ぜひ三菱地所ホームのモデルハウスに足を運んでみてください。

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