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全館空調 | 2022.05.18

全館空調のメリット・デメリットを検証|必要性と導入する際の注意点

空調全館空調換気

快適な暮らしを実現させるためには、全館空調の導入がおすすめです。季節を問わず室温を一定に保てる、室内の空気をきれいに保てるなど、さまざまなメリットがあります。

しかし、全館空調の家に住んだことがないとわからないことも多く、本当に導入すべきかどうか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、全館空調のメリット・デメリットや必要性、導入する際の注意点などを解説します。

1.住宅の全館空調とは

全館空調システムとは、1台の室内機で24時間365日、いつでも家中を隅々まで換気しながら、冷暖房を行なうシステムです。簡潔に説明するなら、各部屋ではなく家全体を換気・暖める・冷やす仕組みといえるでしょう。
全館空調システムの冷暖方式を大きく分けると、以下の4種類があります。

  • 天井吹き出し型
  • 床下冷暖房型
  • 壁パネルによる輻射型
  • 壁掛けエアコン型

日本では「冷暖房は人がいる場所だけで十分」と考える方が多いため、空調は局所式冷暖房システム(個別空調)が主流となっています。

一方、アメリカなど海外では「効率良く快適に過ごせること」が重視されているため、全館空調が一般的です。日本でも海外赴任などで全館空調を利用し、その快適性に感動して「一度体験するとやめられない」という方もいます。

2.全館空調のメリット

全館空調を導入する場合、先にどのようなメリットを得られるのか把握することが大切です。

2-1.家中を快適な温度に保てる

先述した通り全館空調があれば、家中の隅々まで快適な温度に保てるようになります。各部屋をより有効に使えるのはもちろん、室温に対するストレスからも解放されるでしょう。

実際、日常生活において「夏に2階へ行くと暑い」「冬のトイレや脱衣所は寒くて億劫になる」といった体験をされた方は多いはずです。全館空調の導入によって、このような問題を未然に防げます。
また、部屋が暖房で暖まるまで待つ、冷房で冷えるまで待つといったタイムロスがなくなることもメリットです。

2-1-1.ヒートショックを防げる

快適な温度に関して、もう一つ挙げられるメリットがヒートショックの防止です。

ヒートショックとは、部屋の温度差によって急激に血圧が上下し、心筋梗塞や脳内出血などを引き起こすことを指します。家の内部で起こる事故の主な原因であり、死者が出たケースも少なくありません。

実際、高齢者のヒートショックによる事故死は交通事故による死者数の約5倍とも言われています。
住宅の安全性を保つ意味でも、全館空調はとても有用でしょう。

2-2.家の空気をきれいに保てる

住宅の快適性および住人の健康状態を高めるためには、家の空気をきれいに保つことも大切です。全館空調を導入すれば、冷暖房だけではなく換気も効率的に行なうことができます。

外気には花粉や砂ぼこり、室内でもダニの糞や衣類のホコリなど、目に見えない有害物質が至るところで発生しているため、日常生活において換気は欠かせません。個別空調の場合、部屋ごとに空気清浄機などを設置しなければなりませんが、全館空調ならその必要もなくなります。

三菱地所ホームの全館空調システム「エアロテック」なら、およそ2時間で家全体の空気が入れ替わるペースで換気。高性能なフィルターを通して空気清浄された空気が家全体をめぐります。

2-3.間取りの自由度が上がる

全館空調を取り入れることは、間取りの面でもメリットがあります。個別空調のように扉や仕切りで冷暖房効率を高める必要がないため、結果として間取りの自由度がグッと上がるのです。

広々とした開放的なリビングを作ったり、廊下の一部にワークスペースを設けたりするなど、自分や家族の希望に合わせて空間を活用できることは大きな魅力でしょう。

また、ロフトやスキップフロアなど個別空調が効きにくい場所も快適に保てるので、間取りの選択の幅がさらに広がります。

2-4.電気代を抑えられる

全館空調はコストが高いと思われがちですが、実際は部屋ごとに冷暖房設備を使うより電気代を抑えることが可能です。

三菱地所ホームの全館空調「エアロテック」は、冷暖房効率が業界トップクラスのCOP4.43を達成。次世代省エネルギー基準対応の高断熱・高気密住宅と比べて、冷暖房費が年間約45,000円(約30%)削減されます。
さらに、CO2排出量を年間30%削減でき、地球環境にも家計にも優しいことがメリットです。

3.全館空調のデメリット

全館空調について「デメリットもあるのではないか」と心配な場合も多いでしょう。確かに、全館空調にはデメリットといわれる部分もあるため導入前に押さえておきましょう。

3-1.初期費用がかかる

全館空調を導入する場合、初期費用はメーカーによって変動しますが、だいたい100~300万円程度かかります。高性能なシステムを採用したり、設計が複雑になったりすると、コストも比例して上昇するため、予算オーバーに注意が必要です。

一方、個別空調なら初期費用を抑えられるとも限りません。部屋の数や製品にもよりますが、個別空調を部屋ごとに設置した場合、全館空調と同じくらいの初期費用がかかる可能性もあります。

3-2.電気代が上がる場合もある

全館空調は電気代削減につながるシステムですが、場合によっては電気代が上がってしまう可能性もあります。

特に住宅性能(気密性・断熱性など)が低かったり、住んでいる地域の外部環境が厳しかったりすると、電気代も高騰しやすい傾向にあるようです。

3-3.部屋ごとの温度調整ができない

快適に感じる温度は人によって異なりますが、一般的に全館空調は部屋ごとの温度調整ができないというデメリットがあります。たとえば、火を扱うキッチンだけ温度を下げる、寒がりの方の部屋だけ暖かくするといったことはできない場合が多いです。

しかし、三菱地所ホームの「エアロテック」は全館空調でありながら、部屋ごとの温度調整が可能です。建物の立地条件や部屋のコンディションによる温度差も細かく制御できるため、家族それぞれが快適に過ごすことができます。

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4.全館空調の導入方法

「全館空調に興味はあるけど、どのように導入するの?」という方に向けて、導入方法を解説します。

4-1.ハウスメーカーの全館空調システムを導入する

ハウスメーカーの全館空調システムであれば、設計などの計画とともに導入を検討できます。

ただし、ハウスメーカーによっては全館空調の設計(空気の流れやダクト・吹き出し口の配置など)を、業者に任せてしまうことがあります。その場合に、ベッドの真上に吹き出しがくる、間取りの設計とうまく調整できないなど、問題が生じるケースがあるようです。

三菱地所ホームは設計士が建物と一緒に全館空調の設計も行なうので、家ごとの設計に合わせてベストな全館空調を提案することができます。空気環境を住宅性能の一部として考える当社だからこそ、建物と一体となった空調設計が可能です。

また、ハウスメーカーによっては複数種類の全館空調を使い分けている場合もありますが、三菱地所ホームの「エアロテック」は三菱電機との共同開発の全館空調を採用しており、研究実績も豊富でノウハウの蓄積があるため安心です。

なお、三菱地所ホームの全館空調「エアロテック」は独自のシステムで構築されているので、他のハウスメーカーで建てる際には導入できないためご注意ください。

4-2.ビルダーフリーの全館空調システムを導入する

ビルダーフリーの全館空調システムとは、空調メーカーの販売代理店である工務店が取り扱っているものです。こちらであれば、ハウスメーカーで注文住宅を建てなくても、全館空調を導入できます。

ハウスメーカーの全館空調システムは天井吹き出し型が一般的ですが、ビルダーフリーの全館空調は床下冷暖房型や壁掛けエアコン型などから選択できます。

5.全館空調を導入する際の注意点

全館空調を導入するにあたって、特に注意しなければならない点をまとめたので、こちらもご確認ください。

5-1.アフターサービスが充実した会社を選ぶ

全館空調はどのような製品を導入するとしても、定期的なメンテナンスが必要となります。そのため、ホームページや担当者に確認しながら、アフターサービスが充実した会社を選ぶことが大切です。

三菱地所ホームでは、業界最長レベルの長期10年保証に加えて、保証期間中の定期点検を年1回無償で行なっているため、安心して導入いただけます。10年目以降のメンテナンスに関しても他社と比べてリーズナブルなランニングコストを実現しています。

5-2.気密性・断熱性の高い住宅にする

全館空調を導入する場合は、住宅の気密性・断熱性をできるだけ高めることが大切です。

気密性が低い場合、外気が室内へと入り込みやすくなるので、快適な温度に保たれた空気を無駄に逃がしてしまうことになります。また、断熱性が低い場合、外気温の影響を受けやすくなるため、快適性を維持しづらくなってしまいます。

三菱地所ホームでは国内トップレベルの高気密・高断熱を実現。一度冷暖房を整えれば、恒常的に空気環境をキープできる魔法瓶のような家づくりを行っています。

6.新築の家に全館空調は必要?

全館空調システムは単なる冷暖房ではなく、空気清浄効果や調湿効果も発揮できるものです。きれいな空気や心地よい空間を提供してくれるため、生活の質を格段に上げることができます。

「全館空調は贅沢」と考える方もいますが、快適な暮らしの実現および家族の健康増進を踏まえれば、多少コストがかかっても導入するメリットは大きいといえるでしょう。

三菱地所ホームの「エアロテック」は、快適性・省エネ性・メンテナンス性、いずれの面でも優れた性能を持つ全館空調のため、より良い住み心地をお求めの方にはおススメの設備です。

7.ホームギャラリーで全館空調の快適さを体感

全館空調システムは快適な暮らしを実現してくれるので、これから新築の注文住宅を建てるなら導入する価値は大いにあります。しかし、実際に性能を確かめなければ、導入するかどうか決められないという方も多いでしょう。

三菱地所ホームのホームギャラリーでは、全館空調による快適な空間を体感できるだけでなく、エアロテックについて詳しく紹介しています。ぜひお近くのホームギャラリーまでお越しください。

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