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注文住宅 | 2025.04.18

リフォームと建て替えの違いとは?費用比較とメリット・デメリットを紹介

注文住宅家づくり費用建て替えリフォーム

家の老朽化や築年数の経過に伴い、リフォームをすべきか建て替えをすべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。両者の違いを理解したうえで、目的や予算に合わせて選択することが大切です。

今回の記事では、リフォームと建て替えの違いをメリット・デメリットや費用相場、判断基準といった観点から詳しく解説します。

1.家のリフォーム・フルリフォーム・建て替えの違い

古くなった家を蘇らせるためには、リフォームもしくは建て替えを実施する必要があります。両者を混同している方も少なくありませんが、実際は全くの別物です。

まずはリフォームと建て替えの概要から解説するので、基本的な違いを押さえましょう。

1-1 リフォーム・フルリフォームとは

リフォームは大きく分けると、以下の2種類があります。

・部分リフォーム
・フルリフォーム

部分リフォームとは、特定の箇所のみ工事を行うことです。例えば、キッチンだけ新しい設備に入れ替えたり、外壁の塗装や修復だけ実施したりする工事を指します。

一方、フルリフォームは住宅全体の工事を行うことです。ほぼ同じ意味合いで「フルリノベーション」とも呼ばれています。

フルリフォームには、躯体だけ残して壁・床・天井などを新調する「スケルトンリフォーム」や、間取りは現状のままで目に見える設備や壁紙を新調する「表層リフォ―ム」が含まれます。

1-2 建て替えとは

建て替えとは、既存の住宅をすべて取り壊して土地を更地にしたうえで、新しい住宅を基礎から建て直すことです。同じ土地に一から住宅を建てるので、既存の住宅を残すリフォームとは明確に異なります。

なお、建築基準法が定める条件(※)を満たしていない土地は、いわゆる「再建築不可物件」に該当するため、あらかじめ注意が必要です。再建築不可物件の土地は更地にしても、新しい建物を建てること(建て替え)ができないので、リフォームなど他の選択肢を検討しなければなりません。

※敷地が幅4m以上の道路に接していない、敷地の開口部が2m以上道路に接していないなど

2.リフォームと建て替え、それぞれのメリット・デメリット

リフォームと建て替えのメリット・デメリットをそれぞれ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

2-1 リフォームのメリット・デメリット

リフォームを選ぶ最大のメリットは、コストを抑えられることです。住宅全体が対象のフルリフォームであっても、建て替えより安価で実施できるので、金銭的なハードルは低いといえます。

また、建て替えのように一から住宅を建てるわけではないため、工期が短く済む点もメリットです。リフォームの内容によっては住みながら工事を進めることも可能なので、仮住まいを用意する必要がなくなります。

一方、リフォームのデメリットとしては、設計の自由度が低い点が挙げられます。躯体をそのまま残す関係上、住宅の構造を根本から変えるような工事はできません。

状況次第ですが、間取りや水回りの配置も変更できない可能性があります。

2-2 建て替えのメリット・デメリット

建て替えのメリットは、何といっても設計の自由度が高いことです。土地を更地にしてから新しい住宅を建てるので、根本的な構造を変えることもできます。

基礎や地盤も補強できるため、耐震性を高めることも可能です。特に築年数の古い家は耐震性が低く、地震で崩れてしまうケースも多いので、地震に強い家づくりができる点は大きな魅力といえます。

一方、建て替えは既存の住宅を解体・撤去したうえで、一から住宅を建てることになるため、どうしてもコストが高くなりがちです。リフォームより工程が増える分、工期も長くなります。

また、工事期間中は一時的に家がなくなるため、仮住まいを用意しなければならない点もデメリットです。

3.戸建てのリフォームと建て替えはどちらがお得?費用相場の違いについて

戸建てのフルリフォームを実施する場合、費用相場は1,000万~2,500万円程度です。一方、建て替えは2,000万~5,000万円程度が相場となっています。

フルリフォームも建て替えも建物の大きさや工事の内容、設備のグレードによって費用が大きく変動します。また、依頼先の業者もそれぞれ価格設定が異なるため、事前に見積もり内容をしっかり確認することが大切です。

また、フルリフォームは躯体の寿命は延びないので、長く住む際は修繕費用がかかってくるケースもあります。

なお、建て替えの場合、低金利の住宅ローンを利用することが可能です。リフォームにも専用のリフォームローンがありますが、こちらは金利が高く審査基準も厳しいので、やや利用しにくいかもしれません。

4.築50年の住宅はリフォームと建て替えどっちを選ぶべき?判断基準とは

リフォームと建て替えの判断基準は、以下の通りです。

・現在の家の状態
・今後の居住年数
・間取り変更の度合い
・希望の工事費用

ここでは築50年の古い住宅に住んでいると仮定しつつ、リフォームと建て替えどちらを選ぶべきか解説します。

4-1.現在の家の状態

築年数の古い家は外装・内装だけではなく、基礎や躯体も劣化している可能性が高くなります。築50年にもなると経年劣化がかなり進んでいるうえ、新耐震基準が適用されていないため、耐震性が不足していることは否めません。

特に日本は「地震大国」と呼ばれるほど地震が発生しやすく、震度6強~7クラスの大地震も起こっているので、耐震性に不安があるなら建て替えを推奨します。

また、過去に地震や土砂崩れといった災害、シロアリ被害などに遭っている場合、基礎から修繕しなければならないため、建て替えのほうが適切です。

4-2 今後の居住年数

現在住んでいる家に今後も長く住むのであれば、耐震性を強化できる建て替えがおすすめです。先述の通り、日本はいつどこで地震が起こるかわからないので、地震対策をきちんと講じておけば、お子さんやお孫さんに住み継ぐ際も安心できるでしょう。

逆に長く住む予定や誰も住み継ぐ予定がない場合、リフォームを推奨します。キッチン・浴室・トイレ・玄関など、気になる箇所の部分リフォームを実施するだけでも十分でしょう。

リフォームの内容にもよりますが、築50年の木造住宅なら寿命を20年ほど延ばすことができます。

4-3 間取り変更の度合い

間取りを大幅に変更したい場合、建て替えが適しています。基礎・柱・梁・壁といった躯体も含めて一から作り変えるため、間取りを自由自在に変更することが可能です。

建て替えを実施すれば、住宅自体を大きくして部屋数を増やしたり、水回りの配置をすべて変えたりすることもできます。

一方、間取りを変更する必要がない場合、あるいは少しだけ変更したい場合、リフォームでも対応可能です。また、将来的に二世帯住宅への変更を考えている場合、現時点で建て替えを行う必要性が薄いので、リフォームを選んだほうが無難といえるでしょう。

4-4 希望の工事費用

先述の通り、リフォームは建て替えよりコストが抑えられます。そのため、工事費用を抑えたいならリフォームのほうがおすすめです。

特に部分リフォームなら100万円もかからないケースが多く、比較的気軽に実施できます。築50年の住宅であれば、キッチンやトイレなど水回りの設備を変えるだけでも暮らしやすくなるため、予算に合わせてリフォームする箇所を選択しましょう。

一方、建て替えの工事費用は少なくとも2,000万円ほどかかりますが、住宅ローンで予算をある程度カバーできるので、リフォームに不足を感じるなら検討してみましょう。

5.リフォームと建て替えで迷ったらハウスメーカーに相談してみよう

耐震性の強化や間取りの大幅な変更を希望する場合、リフォームより建て替えが適しています。しかし、建て替えは数千万円以上のコストがかかるため、判断に迷ってしまう方も多いでしょう。

三菱地所ホームは建て替え・リフォームの実績が豊富であり、なおかつ幅広いサポートを提供しています。新築にかかわらずリフォームなど、家づくりに関するご相談を随時受け付けており、無料設計相談も可能なので、ぜひホームギャラリー・ショールームにご来場ください。

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