中大規模木造建築

CLT建築、混構造等、木造化・木質化により次世代型の価値創出を推進

CLT建築、混構造等、木造化・木質化により次世代型の価値創出を推進

三菱地所グループでは、国内林業の再生を通じた森林保全等の観点から、国産材を用いたCLT(直交集成板)の普及に力を注いでいます。また三菱地所ホームが独自に開発したFMT構法や、CLT建築、混構造等、木造化・木質化により、未来に渡って使い続けていくことのできるサスティナブルな建築を目指しています。

WOODEN BUILD

住宅から都市へ 40年の木造実績を次のステージへ

三菱地所ホームは、脱炭素社会への貢献、環境保全、森林、国土の適正な維持、林業の再活性化などの社会課題を解決するため、積極的に木造化、木質化を進めてまいります。

1984年創業以来40年間、木造ツーバイフォー工法による、高品質で価値ある木造住宅を提供するかたわら、ソリューション事業として、土地の価値を最大化し、まちの個性を尊重した唯一無二の非木造建築でお客様の期待に応えてまいりました。そのゆるぎない技術と信頼に木造というあらたな価値をプラスして、まちに、社会に、環境に貢献してまいります。

CASE STUDY

江北小路 多摩産材を使用した魅力ある拠点のシンボル

「江北小路(こうほくこうじ)」は、東京都による都市防災の取組みの一環である「都有地活用による魅力的な移転先整備事業」(木密地域から、コミュニティを維持しつつ移転を促すため、移転者向けの魅力ある共同住宅を整備する事業)プロポーザルで採択されたプロジェクトです。
1階は自由度が高く汎用性のある空間に最適な木造新構法Flat Mass Timber 構法(三菱地所ホームが2019年に開発した集成材厚板パネルと鉄骨によるハイブリッド構法、特許取得)を採用し、2、3階では在来軸組構法にCLTパネルのスラブを組み合わせることで従来の木造工法では難しかった大空間を実現しました。共用部や周囲の外部空間と連続した中庭の「小路(こうじ)」は、地域住民との交流を促す空間となっています。外壁は、東京都多摩産材のスギ材をあらわしで使用することで、温かさと親しみある表情を提供し、魅力ある拠点のシンボルとなっています。

ウッドデザイン賞2024受賞

第27回木材活用コンクール 国土交通大臣賞 受賞

令和6年度 木材利用推進コンクール「優良施設部門 優秀賞」受賞

設計:スタジオクハラヤギ
施工:三菱地所ホーム

CLT PARK HARUMI 都市と地方をつなぐレガシーとなるCLTパビリオン

「CLT PARK HARU」は三菱地所・岡山県真庭市・隈研吾建築都市設計事務所による共同プロジェクトです。三菱地所グループでは、国内林業の再生を通じた森林保全等の観点から、国産材を用いたCLT(直交集成材)の普及に力を注いでいます。施設全体でのCLT総使用量は約680㎥に上り、シンボリックなパビリオン棟を中心にCLTの魅力を国内外に広くアピールしました。晴海での運用後は解体のうえ岡山県真庭市の国立公園蒜山に移設・再築され、サステナブルな価値を体感できる新たなランドマークに生まれ変わりました。

2020年度グッドデザイン賞 受賞

ウッドデザイン賞2020 優秀賞 受賞

The Park Maison 黒江屋 モダンな外観の4階建て木造賃貸マンション

防災地域に建つ2×4工法の4階建て耐火建築物として計画しました。木製サイディング、タイル、ガルバリウム銅板など様々な素材を使用して構成した外観は、木造らしさを表現しつつモダンでありながら周囲の街並みにも調和するデザインです。間取りは1Kタイプで天井高2.6mを確保し、大型FIX窓を採用することで採光と展望の良さを実現しました。

第3回COFI中層木造建築 デザインアワード 受賞

MOTOMACHI Wood Terrace 「木を魅せる」木造商業ビル

「MOTOMACHI Wood Terrace」は、環境への配慮を意識し、木の構造躯体を「見せる(魅せる)」ことをコンセプトとした木造商業ビルです。
人通りの多い角地において、木材の素材を外からも感じられるように、二方向をガラス張りのカーテンウォールとしました。またガラス面を大きく見せられるよう、天空に向けて張り出すような設計とし、ガラス越しに見える木造躯体が目を惹く外観が特徴です。
内部は木造躯体の CLT 素材を現しにすることで、木材の存在感・安心感・力強さを感じられるデザインとしました。床躯体梁をたすき掛けでデザインし、金物が見えないように工夫することで、天井を見上げたときに木の美しさを感じられるように演出しました。

堂島公園観光トイレ整備事業 国産材CLTのあらわしで木の温もりを感じる空間を実現

大阪市の観光施策のひとつとして、堂島公園に観光トイレを整備しました。内外装にCLTを活用することで、利用者に国産材の持つ温もりを感じていただける空間を実現し、高いデザイン性と環境への配慮を両立させています。

サンミューロン本社ビル 3階の木造空間が癒しをもたらすオフィスビル

本社ビル建て替えにあたり、鉄筋コンクリート造と一部木造の混構造を採用し、3階部分を耐火木造仕様とすることで、構造負荷を低減し、見晴らしが良くやわらかな温もりのあるオフィスフロアを実現しました。

実例一覧

FMT

特許取得の「Flat Mass Timber(FMT)構法」 ※ウッドデザイン賞2021受賞

特許取得の「Flat Mass Timber(FMT)構法」

集成材厚板パネルと鉄骨によるハイブリッド構法

壁や梁などの構造要素が空間内に出てくることが極めて少なく、フラットで自由なデザインの建築を可能にします。

1耐震性の維持

壁倍率最大20倍の高耐力高靭性の構造を利用しているため、耐震性能を維持しながら構造壁量を一般の2×4工法と比べて1/6~1/7に抑えることが出来ます。

2自由な外壁面デザイン

構造壁を外壁として扱う必要がなくなるため、自由に外壁面をデザインすることが可能です。

3跳ね出しスラブの最大化

跳ね出しのスラブは最大3.1m、二方向でも最大2.8m×2.3mまで可能です。