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香りの空間を演出する「@aroma」

直営店でのヘビーユーザーは男性が増えてきている傾向です。嗜好性にこだわりの高い方が、より生活を豊かにしたいと思われるようです。コーヒーやワインを選ぶように、お気に入りの香りをお探しになります

香りの空間デザインを手掛ける「@aroma」という企業。空間デザインといっても、設計会社でも、インテリア会社でもないところが最大の注目であり、「目に見えない空気(香り)」でデザインするという先進的な考え方で環境改善を提案している。しかしひと言ではどんな会社なのかがわかりにくいため、まずはその仕事内容を紐解いてみたいと思う。事業の大半は、ホテルや病院、商業施設、ショールームなどであり、全国約2,000箇所以上の施設がこのシステムを導入しているという。「空間をアロマの香りで満たしたい」というお客さまが来訪されると、綿密な打合せを行い、具体的なニーズを伺った上で「どんな香りが適しているか」を提案。その香りが空間全体に行き渡るよう、空調や環境に合わせた施工、演出を行い、その後の運用マネジメントやメンテナンスなどをトータルサポートしていく。昨今では、個人宅への導入も行っているため、たとえば住宅を購入した際などに利用され方も多い。そんな香りいっぱいの空間に憧れを抱くのは当然女性......と思いきや「意外かもしれませんが、直営店でのヘビーユーザーは男性が増えてきている傾向です。嗜好性にこだわりの高い方が、より生活を豊かにしたいと思われるようです。コーヒーやワインを選ぶように、お気に入りの香りをお探しになりますね」。イメージと違うということは、@aromaが理想とする環境を理解している人が増えてきているということだろう。

目に見えない香り=アロマで空間をデザインする

100%アロマにこだわる理由

女性にとっていつまでも美しくいることは永遠のテーマ。そんな医学的なエビデンスをもとに今後も研究していきたいですし、香りによる健康な空間づくりも提案していきたい

アロマに必要なものといえば「エッセンシャルオイル(精油)」。これは原則的に天然純度100%のもの指している。しかし中には100%に満たないもので販売されていることも現状だ。当然ながら、香りで生活の質を向上させたいと考える@aromaでは、天然純度100%にこだわり販売、導入している。なぜ100%でなければいけないか──それは「人の心地よさ」に大きく関係している。つまり「アロマセラピー効果」に期待するところも大きいからだ。「自然界にはたくさんの天然の香りがあって、何も特別なことではないんです。自然の力は本当に偉大で、エッセンシャルオイルを吸気することで、鼻の粘膜から香りが体内に取りこまれます。たとえば、香水にもよく利用される『イランイラン』などは、女性ホルモンを整える働きがあるといわれています。女性にとっていつまでも美しくいることは永遠のテーマ。そんな医学的なエビデンスをもとに今後も研究していきたいですし、香りによる健康な空間づくりも提案していきたいですね」と深津氏。昔の家屋と違い、人工的な空間で暮らすことが多い現代人にとって、香りによる自然回帰が必要なのだ

目に見えない香り=アロマで空間をデザインする
Megumi Fukatsu│深津 恵
Megumi Fukatsu│深津 恵

アロマ空間デザイナー。木の香りに囲まれた九州の町に生まれ、5年間キャビンア テンダントとして勤務後、アロマセラピストの国際ライセンスを取得。日本でのア ロマ空間デザイナーの第一人者として数多くの空間演出を手掛ける。後継者育成の ためにスクールでの講師も務めている。

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