バスルームの新たな可能性。この空間をどんな目的で使うか
通常なら天井からのダウンライトとなるところ、心穏やかに集中できるよう灯籠のような暗めのものに
もはやバスルームは、体を清潔にするための場所ではなくなった。──だとすると、どんな空間だというのか。同じくバンクチュール事業部 主幹 佐治雅英氏はこんなエピソードを語ってくれた。「あるお客様とのお打ち合わせ時、その方は役者さんだったのですが、その方は『台本をお風呂で覚えます』とおっしゃいまして、とにかくバスルームにこだわりたいと言うのです。私たちはそのご要望を叶えるためにデザイン性はもちろん、機能性についても勉強しこんなご提案をしました。まず、一番のポイントでありこだわったのは照明です。通常なら天井からのダウンライトとなるところ、心穏やかに集中できるよう灯籠のような暗めのものにしました」。その方にとってバスルームはもはや「書斎」。時には仕事部屋とも化すのだ。このような考え方でいくと、バスルームを音楽部屋として捉えることもできるだろうし、映画を鑑賞するためのシアタールームにもなるだろう。つまりバスルームは空間としての可能性を秘めており、その使い方は無限だ。それをクリエイトしてくれるのがBAINCOUTURE。そのわがままは、きっと叶えられるはずだ。
空間展示された東京ショールーム。未来の可能性のヒントがきっとある
暮らしの中でバスルームが担う役割が高くなっている
BAINCOUTUREの東京ショールームには、計4台のバスルームの例が空間展示されている。サイズ2040のバスルームの広さ、幻想的な照明の妙、そして見た目手触りが石そのもののタイルのしつらえ。また、バスルームと洗面室、はたまた廊下まで同じタイルを引き込んだ一体感の演出など、見てみなければ知ることのできなかった素材やデザインに出逢うことができる。細かな部分でもヘッドレストを2つ設置した仕様、好みの形・大きさのシャワーヘッド、また和室のように演出された空間に至るまで、実際目で見て触れてセレクトすることが可能だ。そのほとんどがあの人気メーカー・ジャクソンの浴槽を使用していることからも評価が高い。さらに自社ブランドの浴槽4機種も備え、オートクチュールに相応しいラインナップで感度の高い方のご意向に対応している。「私たちの勉強の範囲は非常に広く、ただ最新機種の性能を知っているだけでは足りません。皆さまがどのような暮らし方を望まれ、どのような素材が好まれるのか、また照明演出はどのようなものがありどんな効果をもたらすのかに至るまで、本当に多岐に亘っております。それだけ暮らしの中でバスルームが担う役割が高くなっていることと喜ばしく思っております」とは堀川氏。お気に入りの一着をオーダーメイドし自分のスタイルを確立するように、今やバスルームもオーダーメイドすることが常識になりつつある。東京ショールームには、そんな暮らし方の哲学が展示されているのだ。